桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ:「野党再編」

2016年02月25日 (木) 18:22
◇野党再編
 
 民主党と維新の党の合流が決まった。本当に良かったと思っている。国民の皆さんが望んでいる受け皿になれるような新党にしなければならない。
 
 私は、社会民主主義が好きである。特に、戦後の復興期の日本型社会民主主義好きである。企業の成長とともに労働分配率が上がり、格差もあまりなかった。努力すれば、それなりにお金持ちにもなれた。
 
 今はどうだろうか。アメリカ型新自由主義に傾斜し、お金持ちはよりお金持ちに、貧困層はなかなか貧困層から脱出できず、格差が固定しつつある。これでは、若い人が夢を持てなくなるのも当然のことである。
 
 アメリカでは、民主党の予備選挙でサンダース上院議員が予想外に健闘しているが、アメリカ社会も新自由主義から社会民主主義への流れができているように思える。それほど格差が拡大しているということだろう。
 
 安倍総理が行っている政策は、アメリカ型新自由主義に近い。今回の法人税改革でも、利益を出している企業に対して有利な税制になっている。無条件に企業を助けるべきと言っているのではない。今苦しんでいる企業が進化できるように手を差し伸べることが重要だと感じているのである。
 
 新党は、明確に新自由主義との決別を訴えるべきである。株主に対する配当を引き下げ、労働分配率を上げる。汗して働いている人たちに対して、優しい政党になるべきである。安倍政権と明確な対立軸を作り、国民の皆さんの期待に応えられるような政党を作れるように、努力していきたいと思う。
 
参議院議員・医師 桜井充
 
 
 
【秘書のつぶやき】
 小林が体調不良のため、急きょ今週のつぶやきを担当することになりました。秘書の庄子真央です。よろしくお願いいたします。
 介護疲れが原因とみられる殺人事件が話題となっています。
 日本福祉大学の湯原悦子准教授の調査によると、「介護疲れ殺人」(介護疲れなどを原因とする、60歳以上の高齢者がその家族・介護者に殺害されたり心中したりする死亡事例・事件)は、1990年~2015年の18年間で716件発生しているそうです。興味深いことに、加害者のうち約7割が男性、いっぽう被害者は約7割が女性で、介護に疲れた男性が妻や実母に危害を加えてしまうケースが非常に多いようです。湯原准教授はこの理由を「男性は介護の悩みを周囲に相談せず、ひとりで抱え込んでしまうため」だと分析しています。
 2000年の介護保険制度導入時には、それまでの家族依存の介護体制からの脱却を試み、介護を社会全体で担っていくべく、介護の「社会化」が盛んに標榜されました。しかし、施設介護より在宅介護をという流れのなかで、家族介護者が無償の労働力として数えられ、顧みられない状況は改善していないように思います。
 介護する家族をどのように支援するべきなのか、今一度考える必要があると感じています。(庄子真央)